2005年 11月 23日
憲法公布後1か月を経た1946年12月1日、帝国議会内に、「新憲法の精神を普及徹底し、これを国民生活の実際に浸透するよう啓発運動を行うこと」を目的として、「憲法普及会」が設立されました。 『憲法普及会』は、国民への憲法普及を図るため全国の各家庭に配布するために、『新しい憲法 明るい生活』を刊行しました。 なんと2,000万部も印刷されたそうです。 以下、「発刊のことば」を紹介します。 古い日本は影をひそめて、新しい日本が誕生した。生れかわった日本には新しい国の歩み方と明るい幸福な生活の標準とがなくてはならない。これを定めたものが新憲法である。 日本国民がお互いに人格を尊重すること。民主主義を正しく実行すること。平和を愛する精神をもつて世界の諸国と交りをあつくすること。 新憲法にもられたこれらのことは、すべて新日本の生きる道であり、また人間として生きがいのある生活をいとなむための根本精神でもある。まことに新憲法は、日本人の進むべき大道をさし示したものであって、われわれの日常生活の指針であり、日本国民の理想と抱負とをおりこんだ立派な法典である。 わが国が生れかわってよい国となるには、ぜひとも新憲法がわれわれの血となり、肉となるように、その精神をいかしてゆかなければならない。実行がともなわない憲法は死んだ文章にすぎないのである。 新憲法が大たん率直に「われわれはもう戦争をしない」と宣言したことは、人類の高い理想をいいあらわしたものであって、平和世界の建設こそ日本が再生する唯一の途である。今後われわれは平和の旗をかかげて、民主主義のいしずえの上に、文化の香り高い祖国を築きあげてゆかなければならない。 新憲法の施行に際し、本会がこの冊子を刊行したのもこの主旨からである。 昭和22年5月3日 憲法普及会会長 芦田 均 11月23日
by kenpotamba
| 2005-11-23 11:17
| 憲法
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